北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

アート

古鎮・老街 補記6 つかの間の再会-広東・湛江

このたび亜紀書房より出版された拙著『中国 古鎮をめぐり、老街をあるく』の補記、その5です。 古鎮・老街 補記6 つかの間の再会-広東・湛江

このたび、ARTSCAPE フォーカス欄に以下の記事を投稿させていただきました。 【北京】『変化と規制のなかでの模索』 http://artscape.jp/focus/10136845_1635.html胡同の店というのはもともと、一つや二つ消えても、住人や常連でない限り、なかなか気づかな…

長江国際映像ビエンナーレ

取り急ぎお知らせのみにて。 重慶で取材した、長江国際ビエンナーレに関する拙文が、 27日付の朝日新聞夕刊に掲載されました。 無料版はさわりだけで恐縮ですが、ご興味があればぜひご覧下さい。 http://www.asahi.com/articles/DA3S13007571.htmlちなみに、…

「一帯一路国際協力ハイレベルフォーラム」前夜の、 交通規制がじわじわと始まった長安街付近。この「丸」と「四角」の間を電動バイクで駆け抜ける。 四角の方は、風向きがぴったりすぎて、CGみたい。もちろん、私が用があったのは丸い方。 天才バイオリニス…

春の日壇公園

春の日壇公園を散歩。 (張全撮影) 早咲きなのか、あるいは北京の春が日本より早く来るからなのか、 すでに終わりが近い様子。 プレートを見ると、1972年に日本から送られた桜らしい。 その奥には、童謡そのままのチューリップ畑 まだつぼみも目立つけれど…

書きたいことが山ほどたまっているのですが、 あれこれ事情があって、なかなか更新ができず、歯がゆいばかりです。取り急ぎご報告です。本日発売されたばかりの 岩波書店『世界』2017年3月号に 〈問題を解決する展覧会〉 「借用と変革」展が掘り起こす、戦前…

朝日新聞の美術欄に、「借用と変革」展

ちょっと仕事が立て込んでいるので、短いご報告で恐縮ですが、 今日の朝日新聞夕刊の美術欄に投稿しました。 (東アジアの窓)中国画の発展と日本留学戦前の日本画が中国からの美術留学生に与えた影響をめぐる展覧会 「借用と変革」展の紹介です。 場所は深…

上映会&トークイベント、無事終了

移動や外出が続いていたため、ご報告が遅れて申し訳ありません。 11月24日に神保町のブックカフェ、「チェッコリ」で開かれた『ようこそ、羊さま』上映会&『映画と歩む、新世紀の中国』出版記念トークイベント、盛況のうちに終了しました。活発なご質問から…

丁未堂さんの『万物説』展と胡同の虹と四合院の図書館

先々回、ご紹介した北京デザインウィークの催し。 実は、798やら前門の一帯やらのあちこちで関連する展覧会が開かれていたのですが、前門の胡同では、身近な感じのする、温か味のある展示が光っていました。まずは、茶児胡同で開かれた版画作家の丁未堂さん…

『映画と歩む、新世紀の中国』 配本開始

取り急ぎ、ご報告させていただくと、中国映画、特に大陸映画についてまとめた拙著 『映画と歩む、新世紀の中国』が、今日いよいよ配本となりました。 http://www.shobunsha.co.jp/?p=4078映画の取捨選択にはかなり悩みましたが、最終的に主に1990年〜2016年…

昨日の朝日夕刊に拙文が掲載されました。 http://www.asahi.com/articles/DA3S12580382.html秋が深まらないうちに、 自作杖カバーの 秋のコレクションをば。クラシカルなおしゃれを演出? なんて言ってはみるが、じつは完全に布頼み しかもラクして、手縫い…

ARTSCAPE9月1日号フォーカス 『記録・再構成される土着性』

今ちょっと、お尻に火がついているので、簡単な紹介ですみません。最近のいくつかの展覧会を通じ、土着性と現代アートの関係を自分なりに追ってみました。ARTSCAPE・フォーカス『記録・再構成される土着性』 http://artscape.jp/focus/10126674_1635.html文…

無国籍な頭でっかちたち

原稿書きに追われる毎日なんだけれど、 煮詰まってきたので、 またちょっぴりキャラクターの世界に逃避。牛街の友人にもらった、新疆産の列巴(ロシア風パン)。 自分で自分をおいしそうに食べている、 ほんとうにおいしいパン。同じく細長系の春節の灯籠。…

昨日の朝日新聞夕刊に卜樺と呉俊勇のアニメ作品に関する拙文が掲載されました。 http://www.asahi.com/articles/DA3S12329944.html グレートな壁に囲まれてはいても、大事なのはコンテンツ。 コンピュータってやっぱり一つの宇宙ですね。 その表現ツールとし…

ARTSCAPE 3月号 FOCUS およびその他の投稿

最近、中国のネット環境は大荒れですが、 リアルの世界では、素敵な人や興味深い作品、そしてプロジェクトにたくさん出会う機会がありました。 その一端をご紹介したのが以下の記事です。マクロに捉えた終末と未来 http://artscape.jp/focus/10120394_1635.h…

第二回北京国際写真ビエンナーレ

いつも後追いなので、たまには予告を。 今日の朝日新聞の夕刊(関西地区を除く)の『海外通信』で、現在北京の中央美術学院美術館で開催中の「第二回北京国際写真ビエンナーレ」を紹介しました。展示は11月29日までです。この秋の北京の芸術祭の中では、ピカ…

昨日の続き

北京国際写真ビエンナーレに関する記事、 ネット版に掲載されたようです。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12039972.html?rm=150 十年前の地味なアート空間ならともかく、今の北京の公立美術館で留置場やら国境紛争やらに関連する内容が展示できたと…

北京の鼓楼近くで平田オリザさんのアンドロイド版『変身』を鑑賞。 待ちに待っていた公演で、その分不安もあったものの、 期待を裏切らない、とはまさにこのこと。人間ってなんだろう、心って何だろうなど、思考の空間がさまざまに広がる、刺激的な舞台でし…

人民網の「在中日本人の記録番組 中国と共に生きる」というコーナーで、岩崎元地さんが私たちと胡同との関わりを取材してくださいました。 http://j.people.com.cn/n/2015/0722/c94473-8924152.html胡同会が動画で紹介されるのは初めてかと思います。 会員の…

相棒張全の個展、七夕イベントのため一時期縮小されていましたが、また元の規模に復活したそうです。会期も8月16日までに延期されました。

ご興味がある方はぜひご来場ください。また、お時間があれば、メッセージブックにお名前や簡単な感想、メッセージなどを記していただければ。ありがたいです。『北京游走』張全撮影展 5月22日〜8月16日 場所:Sake MANZO 朝陽区団結湖北四条甲8号 (営業時間…

ラバーダック繁殖中

何だか忙しいのに手際と運が悪くて、情なくなる毎日。例えば、バナナを齧っていた時に歯の詰め物が取れたので「えー、バナナで?」と思いつつ翌朝病院に駆け込んだものの、歯科の受付で「朝6時から並ばなければ掛号(受付)ができない」と言われてげんなり。…

『艾未未展』いよいよ開幕

『艾未未展』がこの土曜に798の常青画廊と唐人芸術中心で始まった。 初日に行ったら、すごい賑わいぶりで、嬉しい反面、心配にもなった。今回の展覧会は、艾未未本人が自ら発案し、展覧会のためにわざわざ作品を造ったという意味で、艾未未にとっては中国で…

ARTSCAPEの記事と吉田寮をめぐる動向

最近ARTSCAPEのFocus欄に 「フォーカス 点、線から面へ──デジタルな形象に託されたもの」という記事を書きました。 http://artscape.jp/focus/10111345_1635.html 最初はそれぞれの作品の形象が点、線、面とつなげられることに単純な面白さを覚えたのですが…

張全写真展「胡同游走」が間もなくスタート

5月22日から8月2日まで北京の日本食レストラン&バー、Sake Manzoで相棒が写真展「胡同游走」を開きます。営業時間は晩の6時から12時までです。 興味のある方はぜひ覗いてやってください。「胡同游走」展 Sake Manzo 団結湖北四条甲8号 電話:6436‐1608

お陰さまで二井康雄さんと相棒、張全の展覧会『北京・胡同の四季』は7日間の会期を無事終えることができました。 会期中は、悪天候が続いたのにも関わらず、多くの方々のご来場を賜りました。私たちが多くの方々に支えられてきたこと、胡同の風景がさまざま…

蔡明亮の『郊游(ピクニック)』と監獄アート、そして唐山の磁器市場

毎度ながら、最近書いた記事についてです。まず、インサイトチャイナの電子雑誌(有料)の映画コラムでは、 台湾の巨匠、蔡明亮の最後の劇場映画とされる『郊游(邦題:ピクニック)』を紹介しました。 http://www.insightchina.jp/newscns/emag/intro/32/ …

胡同が舞台の芸術イベントと四合院の再生

年初めに、胡同が舞台となったアートイベントと、四合院の改築が専門の建築家、許さんを紹介しました。 http://www.shukousha.com/column/tada/3854/ちなみに、この記事を投稿した後で得た情報では、鐘鼓楼地区の破壊的取り壊しは、鐘楼・鼓楼間の南北の通り…

TAMにて王強さんの『俗人・俗画』展、開催中

昨日の午後、TAMで王強さんの個展を参観。 こちらが展示された作品の一部です。ガラス張りだけに、周囲のモダンなビル群と作品の雰囲気が何とも対照的なのが面白い。 それでカメラもつい暴走してしまい、、 おじさんが悠々とビルを眺めながら、足でメリーゴ…

梁碩の新作と遼寧の家畜市場と『薄氷の殺人』

そうだ、今日はクリスマスイブだった、と昼になって気づいた。 感覚的にまだ1週間はあると思っていた私。なんでみんな「クリスマス、クリスマス」って騒いでいるんだろう、と思っていたんだが、ほんとうにクリスマスだったんだ。 実はまだ、締め切りに追われ…

竹田信平『α崩壊』の開く地平

この夏に手にしてからずっと気になっていた本を、一気に読了。アメリカ大陸に住む広島、長崎での原爆体験者の証言にせまり、 その強烈な記憶をアートを通じて追体験するという、 たいていの人は諦めてしまうような、ほぼ不可能にみえる試み。そんな重たくて…