バーチャル月見
今年も、中秋節がやってきた。
でも曇り空なんで、月が見えず、残念。
その昔、北京の民家ではこの日、庭に祭壇を置き、兎じいさんや月餅などのお供え物を並べたらしい。月の神様は女性のための存在だったので、祭壇で祈りを捧げたのも、母親や娘など女性だけだったのだそう。月の下で、女性たちはどんなことを祈ったのだろう。
ちなみに、先月、北京郊外の山中に泊った時、満月近い月と天の川を見ることができたので、今年はまだ幸運。あの時の空気はとても澄んでいたので、輪郭のはっきりした、玲瓏という言葉の思い浮かぶ美しい月から、いつまでも目が離せなかった。
来年こそはぜひ、兎じいさんに澄んだ本物の十五夜の月の光を見せてあげたい。