北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

土楼でのおしゃべりナイト その1

昨年の12月下旬、土楼に宿泊した時のこと。 クリスマスゆえ、宿泊客は少なく、土楼もガラガラ。 でもモノ好きは私たちだけではなかったとみえ、内モンゴル出身のカップルも泊っていた。 土楼横の食堂で出くわしたとき、深まる夕闇の中で時を過ごすあまりのも…

今朝の会話:来世の予定

相棒:歯、もう磨いた? 私:うん、ほら、にっ(歯を見せる) 相棒:歯を見なきゃいかんのは、こおろぎだ。強いこおろぎは歯がいい。 私:北京のこおろぎは相撲して闘わなきゃいけないから、わたしはこおろぎにはなりたくないな、ぜったい負けちゃうし。負け…

鐘鼓楼地区で映画「ヒロシマ ナガサキ ダウンロード」上映

中国の方向けのイベントだとは思うのですが、あさってに迫りましたので、告知させていただきます。 場所は「雑家」で、先回ご紹介した鐘鼓楼地区にあります。鐘楼から広場を挟んで北側にある市場の東隣です。 广岛长崎下载 Hiroshima Nagasaki download 导演…

民国期ブームと消えた胡適故居

少し前に、中華民国期の教科書が話題を呼び、復刻版が本屋の店頭に並んだのを覚えておられる方もいるかと思います。そのブームの火付け役の一人が、昨年北京の798で開いた展覧会、『先生回来』展を紹介した拙文が『美術手帖』2013年2月号に掲載されました。 …

鐘鼓楼周辺の破壊的プロジェクトについて

先回、ご紹介した鐘鼓楼広場のプロジェクトですが、 その急襲ぶりには、反射神経のにぶい私も、さすが居ても立ってもいられなくなり、 徹夜して一本書きました。http://www.shukousha.com/column/tada/1955/まだ若干、校正が反映されていない個所もあります…

緊急事態!鐘鼓楼一帯で伝統的な景観が破壊の危機に

ドイツ→日本→北京 のルートで恐ろしいニュースが届きました。 北京を代表する胡同エリアで、明清以前からの街並みを残し、胡同ファンにとっては最後の聖地に近かった鐘楼、鼓楼の一帯に、とうとう大規模な立ち退きと取り壊しのメスが入っているというのです…

雲南・昆明のアートと伝統芸能の現状+またまた、おぶらーとにくるんで

先回、雲南で取材したことの一つがやっと記事になりました。http://www.shukousha.com/column/tada/1918/「奨励金」によって伝統の継承を促進させることの意義には懐疑的な目を向ける人も恐らくいるでしょう。でも、日本の地方で行われている「民謡コンテス…

毎日が聖夜

北京生活12年目にして初めてのこと。 それはここ6日間、毎日続いている停電。毎日、電気暖房器の蓄熱が始まる10時前後になると、 プチりと電源が切れる。我が家ではふだん、夜、ろうそくだけで過ごすのは、クリスマスと誕生日くらい。 しかも夕食がいつも遅…

上海の美術館2つ+ちょっと脱線

12月の上海滞在では、いわゆる芸術家のアトリエや画廊が集まる芸術区をめぐる余裕はなかったが、その代わりに、美術館を二つ回ることができた。 一つは近年、外灘に新しくできた外灘美術館。 その名の通り、バンドから近い虎丘路20号にあり、1932年にイギリ…

明けました!おめでとうございます

福建省で土楼を見た後、年末は広州、香港、マカオをめぐり、30時間の二等座席(!!)の旅を経て、2日に北京に戻ってきました。すでに三が日も過ぎてしまった後で恐縮ですが、新年のご挨拶をさせていただきます。それにしても、今回の旅、最後は体力勝負でし…