北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

2017-01-01から1年間の記事一覧

『北京を知るための52章』刊行

北京についてさまざまな角度から紹介したアンソロジー、『北京を知るための52章』がこのたび、明石書店より刊行されました。 私も執筆陣の一人として、消えゆく北京の市場や、北京の水脈について書かせていただきました。 ご興味があれば手にとっていただけ…

読売新聞国際版の記事で拙著を紹介

長らく、記事の更新がないままで申し訳ありません。 先月末、読売新聞の国際版に拙著、『老北京の胡同』をめぐる記事が掲載されました。初めて胡同に住んだ頃のことは、今でもよく覚えています。 現在、胡同そのものが何本も消失するようなケースは減ってい…

シベリアの秋

紅葉色のレンガ シベリア鉄道を初体験 空の色も、陽光の色も、 空気の匂いも、新鮮なのに懐かしい

旅のかけら イルクーツク編 その2

街角グラフィティ(ちょっとびっくり系)

夏の終わりのバイカル湖

8月末にオリホン島から相棒と見たバイカル湖と 9月頭にイルクーツクの友人の招待で、リストビャンカ近くで見たバイカル バイカル、惚れました。光や風や大地と呼応しあいながら、少しずつ、 または、瞬く間に色を変えていく神秘的で深く、色調豊かな青が、 …

ふたたび鴨チャンネルについて

鴨チャンネルで先日放映された、北京在住者によるトークがアーカイブされました。 https://www.houdoukyoku.jp/archives/0014ライター、編集者の原口純子さん、ライターの斎藤淳子さんと、北京で暮らす中で気付いたことについて語っています。現地で暮らす者…

鴨チャンネルに出演

鴨下アナウンサーの中国への幅広い視野が反映された名番組、 ホウドウキョク「鴨チャンネル」 https://www.houdoukyoku.jp/ のインタビューの最終回に、 中国通の大先輩お二人とともに出演させていただきました。 日本と中国の関係に関するあれこれについて…

旅のかけら イルクーツク編 その1

街角グラフィティ(体育会系) Graffiti on the corner of Irkutsk

バイカル湖の(湖畔の幼稚園の)船

蓑と笠

ちょっと欲しかったけど、買うのを諦めたものと、 ついうっかり買ってしまったもの

旅のかけら、湖南・おもちゃ編

正体は不明。 でも、なぜか惹かれる。 何なんだろう、この不思議な存在感は。

旅のかけら、湖南・動物編

古鎮で出会った動物たち 古鎮のメロディを奏でているのか 主人の帰りを待っているらしい 食事時には食堂にも早変わりする安宿のロビー

雨の晩に思ったこと

おととい、中国の人々にとってとても大事な方が亡くなった。 中国でも、すごく多くの知人が、いろんな形でその知らせや 彼への追悼文を発表していて、少し驚いた。もちろん彼のことはここしばらく注目されてはいたけれど、 それは中国以外のメディアでの話。…

『ラジオ深夜便』「アジアリポート」で北京を担当

NHKラジオ第一放送 『ラジオ深夜便』の今晩、午前0時台(日付は8日)に始まる 「アジアリポート」という番組で、 北京のレポートを担当させていただくことになりました。 アジア各地のレポーターが順にレポートをする番組で、 今後の担当はだいたい3カ月に1…

このたび、ARTSCAPE フォーカス欄に以下の記事を投稿させていただきました。 【北京】『変化と規制のなかでの模索』 http://artscape.jp/focus/10136845_1635.html胡同の店というのはもともと、一つや二つ消えても、住人や常連でない限り、なかなか気づかな…

長江国際映像ビエンナーレ

取り急ぎお知らせのみにて。 重慶で取材した、長江国際ビエンナーレに関する拙文が、 27日付の朝日新聞夕刊に掲載されました。 無料版はさわりだけで恐縮ですが、ご興味があればぜひご覧下さい。 http://www.asahi.com/articles/DA3S13007571.htmlちなみに、…

しばらく相棒と旅をしていた。

古い街を巡っていると、よく味のある床屋を見つける。 ふだん、近所に腕のいい床屋がなくなったことを嘆いている相棒は、 ここはもしかして?という希望を抱いて、そういう床屋に入ったりする。 もともと、旅の記念に髪を切るのが好きなのだ。中国の床屋の面…

「一帯一路国際協力ハイレベルフォーラム」前夜の、 交通規制がじわじわと始まった長安街付近。この「丸」と「四角」の間を電動バイクで駆け抜ける。 四角の方は、風向きがぴったりすぎて、CGみたい。もちろん、私が用があったのは丸い方。 天才バイオリニス…

遅ればせながら、北京映画祭について

今年、7回目を迎えた北京国際映画祭。 北京に来たばかりの時は、北京で国際映画祭が開かれたらどんなにいいだろう、と思っていたが、いざ始まってみると、 商談ベースの映画祭という位置づけで、正直、あまり期待できないなあという印象だった。だが7年の間…

駆け足の春

北京の春はほんとうに駆け足だ。やっと本格的な春が来たなあ、と思ってから4、5日後ぐらいに、 北京の北西にある798芸術区で見かけたライラックと、 もう春は終わりなのかも、と思ったおとといに、北京の西の古墓で見かけた野の花。 こういう風景を見ると一…

春の日壇公園

春の日壇公園を散歩。 (張全撮影) 早咲きなのか、あるいは北京の春が日本より早く来るからなのか、 すでに終わりが近い様子。 プレートを見ると、1972年に日本から送られた桜らしい。 その奥には、童謡そのままのチューリップ畑 まだつぼみも目立つけれど…

NHKラジオ中国語講座のテキストで担当させていただいている口絵と巻末エッセイ、今年度のテーマは「老街古道」です。 中国語を勉強されている方はもちろん、道に興味がある方、旅が好きな方、旅した気分になりたい方などいらっしゃいましたら、 手に取ってい…

「この素晴らしき世界」と『ビラブド』

先日、家のテレビである映画を観た後、相棒が、 「さっきの曲、なんの曲?誰が歌ってるの?」としつこく聞いてきた。 その映画では、とくに目新しい曲を聴いた印象がなかったので、私はちんぷんかんぷん。曲折を経て、その曲はルイ・アームストロングの「こ…

難民を描いた映画「Le chant des hommes」

昨晩北京のフランス文化センターで「Le chant des hommes」を鑑賞した。 http://www.cinenews.be/fr/films/le-chant-des-hommes/videos/56526/ベルギーの映画で、邦題は『人間の歌』らしい。 主人公は、ベルギーで滞在許可を得ようとして何年も粘ったものの…

ごぶさたしていてごめんなさい。まだちょっと落ち着かないので、今日は幕間のコント。 ある日、重いものを背負った「まんねん日本語勉強中」の相棒。急に 重いー 重あーる 重さーん 重すーと言い始めた。 一、二、三、四は中国語でいー、あーる、さん、すー…

書きたいことが山ほどたまっているのですが、 あれこれ事情があって、なかなか更新ができず、歯がゆいばかりです。取り急ぎご報告です。本日発売されたばかりの 岩波書店『世界』2017年3月号に 〈問題を解決する展覧会〉 「借用と変革」展が掘り起こす、戦前…

春節の明かりいろいろ

ここ数年はずっとそうなのだが、 今年も北京で春節を迎えることに。 というわけで、毎年恒例の鼓楼、鐘楼見物。 人が少ない旧年内にお寺参りも。 やっぱり、お寺は気持ちが静まるなあ、と思っていたら、これを見て目が点に。 薬師大師さまが「女が男に転ずる…

茹でねばできぬ、ラーメンも

人生、なせばなる。 何事も諦めちゃいけない。相棒の誕生日に長寿麺(誕生日に食べる長い麺)を作っていた時、 まだ生煮えの時に、プロパンガスが切れた。 なんでよりによって今切れるんだ!と憮然とするも、3分くらい頭が真っ白になった後、 負けてはならぬ…

朝日新聞の美術欄に、「借用と変革」展

ちょっと仕事が立て込んでいるので、短いご報告で恐縮ですが、 今日の朝日新聞夕刊の美術欄に投稿しました。 (東アジアの窓)中国画の発展と日本留学戦前の日本画が中国からの美術留学生に与えた影響をめぐる展覧会 「借用と変革」展の紹介です。 場所は深…

2010年に中央公論新社から出させていただいた拙訳の『乾隆帝の幻玉 老北京骨董異聞』 胡同作家、劉一達さんの代表作で、私個人もとても思い入れのある本なのですが、 残念ながら出版から7年が経ったこともあり、まもなく絶版だそうです。乾隆帝の幻玉 老北京…