北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

相棒

しばらく相棒と旅をしていた。

古い街を巡っていると、よく味のある床屋を見つける。 ふだん、近所に腕のいい床屋がなくなったことを嘆いている相棒は、 ここはもしかして?という希望を抱いて、そういう床屋に入ったりする。 もともと、旅の記念に髪を切るのが好きなのだ。中国の床屋の面…

駆け足の春

北京の春はほんとうに駆け足だ。やっと本格的な春が来たなあ、と思ってから4、5日後ぐらいに、 北京の北西にある798芸術区で見かけたライラックと、 もう春は終わりなのかも、と思ったおとといに、北京の西の古墓で見かけた野の花。 こういう風景を見ると一…

ごぶさたしていてごめんなさい。まだちょっと落ち着かないので、今日は幕間のコント。 ある日、重いものを背負った「まんねん日本語勉強中」の相棒。急に 重いー 重あーる 重さーん 重すーと言い始めた。 一、二、三、四は中国語でいー、あーる、さん、すー…

茹でねばできぬ、ラーメンも

人生、なせばなる。 何事も諦めちゃいけない。相棒の誕生日に長寿麺(誕生日に食べる長い麺)を作っていた時、 まだ生煮えの時に、プロパンガスが切れた。 なんでよりによって今切れるんだ!と憮然とするも、3分くらい頭が真っ白になった後、 負けてはならぬ…

ずっとずっとやろうと思いつつ、できていないことは山ほどあるが、 その一つが相棒のホームページ作り。とにかく、ウェブサイトの制作に関しては、 冗談もほどほどにしろ、というほどの初心者なので、大真面目版はとんでもなく時間がかかりそう、ということ…

暑いのは苦手だ。なので、そんなこと言ってもしょうがないのに、 つい「あちーあちー」と言ってしまう。でも、今日は言ったお陰で、ちょっとだけ涼しくなった。なぜなら、私が「あちーあちー」と言っていると、 まんねん日本語勉強中の相棒が、丸刈り頭を振…

今年もロシアに行こう思っていたのだが、 なかなかめどが立たないので、 去年出会った面々を思い出し、 再訪の希望を温める毎日。以下はハバロフスクの遊園地の風景。 日常に溶け込んだ、さりげない非日常って感じがよかった。 一人、生身の人間が混じってい…

何だか去年も同じ事を言っていた気がするが、 実は年明け早々から我が家ではアクシデント続出。その一つが携帯がらみの詐欺に遭ったこと。 相棒の古いプリペイド携帯は、今はほとんど使われていない。 なのに、料金未払いで突然番号がフリーズ。 「プリペイ…