北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「かわいい」の差

先日、ロシア街「雅宝路」の角にあるスーパーで、こんなチョコレートのシリーズを発見。 あ、「かわいい!」と言って、つい買い物かごへ。すると横で相棒が、 「ええ、この顔、怖いよ〜『恐怖(コンブー)』だ」 と言う。確かにちょっとリアルだけど、やっぱ…

マルチチュード芸術賞

この時間に言ってもちょっと遅いんですが、今日の朝日新聞の夕刊「海外通信」欄に、マルチチュード芸術賞をめぐる拙文が掲載されているかと思います。アジア全域を範囲とした初の芸術賞という、面白い試みについてです。ご興味があれば、ぜひご覧下さい。補…

デトロイトとロボコップ

子供の頃過ごしたデトロイトのことを回想する文章を書いていたら、 ちょうどテレビで、デトロイトが舞台の映画、「ロボコップ」を流していた。最後まで見られなかったけれど、面白さは十分伝わってきた。1988年に公開された「ロボコップ」は、近未来の2010年…

民国期のブロードウェイ、香廠路

民国期の北京でも、政府と民間が一緒になって、西洋近代化の都市計画が進められた時期があったこと、実はあまり知られていないかと思います。そこで、集広舎のコラムで、その現在の名残を追ってみました。http://www.shukousha.com/column/tada/2199/北京の…

ラサの心痛む状況

この春から外国人の入境制限が緩和されていると聞いていたチベット、 でも、前門のプロジェクトと鼓楼のプロジェクトで目にした悪夢が、今、ラサで展開されようとしているようです。チベットの建築文化の保護に取り組んでこられたTHFの平子さんからの情報…

四合院の古樹のゆくえ

北京では、先週末、中国(北京)国際園林博覧会が始まったこともあり、緑に関する話題が盛り上がっている。 実は現在、連載をさせてもらっているNHK「まいにち中国語」ラジオテキストの口絵写真&コラムもテーマは「みどりの中国」。この発売されたばかり…

キョンシー改めゾンビ

先回のブログで、近所の子供(幼稚園児)が「キョンシー」を知っているので驚いた、と書いたんだけれど、 今日、その謎が解けた。どうも、最近流行りのiPhoneゲーム 「プラントVS.ゾンビ」 の中国語訳が「植物大戦僵屍」らしいのだ。http://baike.baidu.com/…

新たな別名はキョンシー

先日、家の門を出た時のこと。 会うたびに言葉をかわす、仲のいい近所の女の子が、私を見てあろうことか、「あ、キョンシーだ、キョンシー、キョンシー!」知らぬ間にあだ名がついたらしい。でも、キョンシーなんてよく知っているな。ま、確かに日本人は鬼(…

「老北京網」ガンバレ!

北京の街並みの取り壊し問題を、もっと大々的に論じることが可能だった北京オリンピック前の時期、多くのファンを獲得していた北京文化情報総合サイト「老北京網」。他のいくつかのサイトが閉じられた中、最後まで頑張っていた頼もしいサイトだったのですが…

私は怪しい者ではない、と言う人ほど怪しいとはいうが

私の仕事は物書き、つまりフリーライターだ。でも最近、私を買ってくれていた編集者の辞任によって北京の雑誌の連載をやめたせいか、周囲から「あなたって何者?」扱いになりかけていることにふと気付いた。 実は日本の媒体に書き続けながら、まとまった文章…

二つの脱出劇 in 広州

どうも鉄条網が張られてしまったようで、ここずっとかべごえができない。仕事に集中できるのはいいが、やっぱり井戸に落ちたカエルの気分。つい折り紙でカエルを作ってしまう。先日、交差点を渡っていたら、目と鼻の先、それこそ2メートルくらい前で、二台の…