北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ただの壁だといえばそれまでだけど

ご報告が遅れてしまいましたが、晶文社の連載が更新されていました。好景胡同の壁自分が人生の壁にぶち当たりまくってきたせいか、 または北京は「壁」と縁が深い街だからか、 味わい深い古い壁を見つけると、つい見入ってしまいます。 落書きや張り紙、昔の…

朝日・海外通信に「旧市街の横丁と現代アート」

朝日新聞の「海外通信」欄に投稿した記事が、今日の夕刊に掲載されました。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11824106.html昔ながらの時間も受け継いでいるけれど、実は新しいもの好きでもある、胡同のもう一つの顔に触れてみました。実は、もっと時…

白タクドライバーの温情

ここ一週間ほど、山西省に取材旅行に行っていた。 山西省を訪れるのは9年ぶりで、いろいろと変化も感じたけれど、 変わっていないな、と思ったのは、 誠意をもって堅実に仕事をしている人に出会う確率の高さだ。特に印象的だったのは、最終日の一幕。 ある遺…

ラバーダック繁殖中

何だか忙しいのに手際と運が悪くて、情なくなる毎日。例えば、バナナを齧っていた時に歯の詰め物が取れたので「えー、バナナで?」と思いつつ翌朝病院に駆け込んだものの、歯科の受付で「朝6時から並ばなければ掛号(受付)ができない」と言われてげんなり。…

『艾未未展』いよいよ開幕

『艾未未展』がこの土曜に798の常青画廊と唐人芸術中心で始まった。 初日に行ったら、すごい賑わいぶりで、嬉しい反面、心配にもなった。今回の展覧会は、艾未未本人が自ら発案し、展覧会のためにわざわざ作品を造ったという意味で、艾未未にとっては中国で…

王小帥『闖入者』レビュー

インサイトチャイナの6月号に敬愛する王小帥監督の新作、『闖入者』のレビューを書きました。 http://www.insightchina.jp/newscns/emag/intro/38/ 『闖入者』は三線建設を中心とする国家政策が個人の人生にどう影響したかを、加害者でもあり、同時に被害者…

ARTSCAPEの記事と吉田寮をめぐる動向

最近ARTSCAPEのFocus欄に 「フォーカス 点、線から面へ──デジタルな形象に託されたもの」という記事を書きました。 http://artscape.jp/focus/10111345_1635.html 最初はそれぞれの作品の形象が点、線、面とつなげられることに単純な面白さを覚えたのですが…

書評二つ

ご報告がだいぶ遅くなってしまいすみません。 和光大学の加藤三由紀教授による書評が5月3日付の「しんぶん赤旗」に掲載されていたようです。 掲載していただけるとは聞いていたのですが、実際に掲載紙が届くとやはり嬉しさひとしおです。 「生活の場のあり方…