北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

ラバーダック繁殖中

何だか忙しいのに手際と運が悪くて、情なくなる毎日。

例えば、バナナを齧っていた時に歯の詰め物が取れたので「えー、バナナで?」と思いつつ翌朝病院に駆け込んだものの、歯科の受付で「朝6時から並ばなければ掛号(受付)ができない」と言われてげんなり。

二日目にチャレンジした別の病院では、2時間近く並んだ挙句、スケジュール上の都合から
「治療は先に延ばした方がいい」という結果に。

でも幸い、悪い事ばかりでもなく、取材中の現代アート関係に活発な動きがあるので、元気が出る。

そして決め手は、「そう来たか!」系のささやかな発見。

かつて頤和園に出現したラバーダック。
思わぬところで繁殖中のようです。


旧鼓楼大街にて

草場地にて

これぞ、ローカライゼーションの成功例?
もともとのホフマン氏の作品に、グローバル化への強い批判を感じたせいか、
他はともかく、ラバーダックに関してだけは、
こういった「コピー」もアノニマスなアートに見えてしまいます。