駆け足の春
北京の春はほんとうに駆け足だ。
やっと本格的な春が来たなあ、と思ってから4、5日後ぐらいに、
北京の北西にある798芸術区で見かけたライラックと、
もう春は終わりなのかも、と思ったおとといに、北京の西の古墓で見かけた野の花。
こういう風景を見ると一瞬、
命が短い春の花と、長い風霜を乗り越えた遺跡とのギャップが思い浮かぶ。でも、
結局のところはやはり、人の営みの方が植物の命よりずっと、刹那的なんだろう。
それにしても、二つの写真を見比べ、春だと感じた日にちを数えると、
北京の本格的な春はたった半月余という計算になる。
春が来るたび、「春の服をもっと買わなくちゃ!」と思いつつ、なかなか買えないでいるのも、
春があまりに慌ただしく、いざお店に行ったときには、もう夏の服が欲しくなっているから。
先日知り合ったロシア人の先生まで、開口一番、
「北京には、春がないですね」と言っていた。
先日、相棒が『北国の春』なら歌詞をがんばって覚える、と言ったので、
歌で日本語を勉強するのも悪くないだろう、と
けっこうまじめにアコーディオンでの伴奏を練習したけれど、
結局、相棒が歌詞を覚え終える暇もなく、春終了かも(涙)