夏の終わりのバイカル湖
9月頭にイルクーツクの友人の招待で、リストビャンカ近くで見たバイカル
バイカル、惚れました。
光や風や大地と呼応しあいながら、少しずつ、
または、瞬く間に色を変えていく
神秘的で深く、色調豊かな青が、
ブリヤートの色とりどりのおまじないの布や、
次元の境を行き交うようなシャーマンの祭礼の音を包み込む
まるで湖面が引力をはらんでいるかのように、
かもめたちが驚くほど低く飛び交う
太古の昔から続く風景、でも
地質学的にはまだ若い湖であるため、
今でも毎年、湖面の広さは変わっているのだとか
いたっておおらかで静かなのに、まだ地球の生きた一部として
大きな未知数をはらんでいるらしい
五大湖や琵琶湖から、浜名湖や什刹海まで、これまで大小さまざまな湖に寄り添いながら暮らしてきたけれど、
タイガにくるまれたこのバイカルの魅力には、
やはり圧倒された
自然がいかにも自然らしい、
気まぐれさや荒々しさをむき出しにし、
悠然と広がっている。
イルクーツクはもう秋。
木の葉の色の変わり方が早く、
移り変わる時のはかなさに、メランコリーになる
今のバイカルもきっと素敵だろう