北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

人災ウィーク

「北京の胡同から」が更新されました。
http://www.shukousha.com/column/tada/beijing028.html

自分の体験を交えると、余計な心配をかけてしまうのでは、と心配ですが、順調に回復に向かっていますので、ご安心ください。

最近、仕事のスケジュールにせよ、こういった事故にせよ、あまりに絶妙なタイミングで訪れるので、天の神様が「こいつに世の中というものを理解させてやろう」と順番を調節しているのでは、と感じることさえあります。

たとえば、今回人災のことを書いたら、「こんな人災もあるよ」と新たな人災が来ました。

実は妹の結婚式のために間もなく一時帰国するのですが、なぜか相棒の訪日ビザが下りないのです。申請用の書類を揃えて申し込んでから、「あれが足りない、これが足りない」と言われ、でも良くチェックすると肝心なものは全部揃っている。もちろん、私たちの説明不足やちょっとした情報不足もあるのですが、基本的にはただ、係員の人が出入国スタンプを見落としているだけ。でも、三回申請のために窓口に行っても、まだ「足りない」という。

「こいつらは疑わしいから難癖をつけて出られないようにしてやろう」としているのでは、と勘繰ってしまいます。

もちろん、そうではないと信じたいので、来週もう一回チャレンジしますが、スケジュール的にぎりぎり。式で着る服や新郎新婦へのプレゼントもすべて揃えてあるので、ほんとうに歯がゆいです。

実はこのビザをめぐる災難については、先日私が『美術手帖』用に書いたある記事の内容と見事にダブっているのです。ただこちらはまだ未掲載なので、詳しくはまた今度。

もうそろそろ「人災ウィーク」は終わりにしたいのですが……