北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

我が家のミニエコ改革

とつぜん深刻な話になってしまうが、先日起きた大地震は、いろいろな「ショック」を自分にもたらしたな、と思わずにはいられない。

その一つがヘドロ・ショック。大量のヘドロが津波とともに被災地の沿岸に運ばれたことを耳にしたからだ。実際に見た訳でもないのに、私はこのニュースに打ちのめされてしまった。

自然界の汚染をこれ以上悪化させないために、自分も何かしなければ、と思い、いろいろ調べた末に始めたいくつかのこと。それは・・・

①炭酸ソーダ(中国語で純碱?)で食器洗いや台所の掃除をすること。

②重曹(中国語で小蘇打?)で洗い場の水槽を磨くこと。

③酢でタイルの水垢を落とすこと。

④添加物の少ない石鹸で髪を洗い、酢でリンスすること。

始めて1カ月弱くらいになるかな?いずれも順調。使っているのは石鹸以外どれも「食べられる物」だから、安心。安心だから使っていて気持ちがいい。

とくに炭酸ソーダの素晴らしさには脱帽だ。さすがに炒め物の後の中華鍋などは洗えないけれど、少々の油汚れなら大丈夫。

何せ化学は大の苦手科目だったので、自分がやっているのが本当に環境に良い事なのか、不安にはなる。

北京の水は硬水だから、石鹸が溶けにくい、などという説もあって、衣服の洗濯に粉せっけん(そもそも北京で手に入れるのは難しいけど)を使うのには躊躇してしまったり、自分で無添加せっけんを作ろうとして、やっぱり忙しくて無理だ〜と挫折したりと、まだまだ試行錯誤中。

もちろん、私一人が何やったって効果は高が知れているけれど、何もやらないよりはちょっといいかも?

中国の農村地帯には、エコと自覚してとは限らないけど、まだまだ似た生活をしている人たちがいるはず。理由はどうあれ、私一人じゃない、というのはやっぱり嬉しいもの。

それに、中国の親友に炭酸ソーダの効き目を話したら、「私の実家でも昔洗濯に使ってた!自分もこれから使ってみる!」という反応で嬉しかった。

昨日は中国語で天然蔞粉という、どうやら天然の植物油脂を使ったらしき洗剤を買ってみた。

というわけで、まだまだ我が家のミニエコ改革は続行中、です。