北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

すごい本が出ました

中国では出版できないような本なので、大きな声で宣伝はできないのですが、
この3月、また新たに訳著が出ました。

楊継縄著『毛沢東 大躍進秘録』という本です。
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ISBN=9784163748603
今回は共訳で、後ろ半分を担当させていただきました。

とにかく凄い本です。
作者の思い、事実の重さ、絶望的な権力関係、そのいずれもが強烈な印象を残します。

そして人によっては読後、さまざまな後遺症?があるかもしれません。

まず、ご飯が残せなくなります。

そして、中国の農村出身の人に目立つ、横入りや「我先を争う」態度などがちょっと許せるようになるでしょう。

こんな歴史を経ていたらそうなるのは当たり前だ、と。この国にはかつて、秩序や常識を守った人は飢え死にを強いられた時代があったのです。

やっぱりある国のことを本当に理解するには、歴史の勉強が不可欠だ、とつくづく思いました。

ご興味のある方はご覧いただけると幸いです。