北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

初盆出張旅行記 その5

先回、日本で唯一の観光と書きましたが、実は東京でもちょこっと遊んでました。
それは、築地市場のとなりの路地でサケの切り身を買ったり、
夜の新宿歌舞伎町に繰り出し、道端でかき氷を食べたりしたことです。

でもそれはいいとして、
大阪で何を観たか。

それは、大阪の現役の八大胡同、飛田新地です。
まだあるんですね。ほんものの色町。

写真撮影は原則として禁止なので、写真はありません。が、町並みは昔ながらの感じでしたし、かなりの規模で広がっていたので、さすがの迫力。この場所のことを教えてくれた友人が言っていた通り、ひやかしで覗くなんてとてもできない感じでした。

ただ、一つだけ拍子抜けだったのは、各店の看板がかなり統一されていたこと。その看板には、その店の人気のお姉さんの名前が書いてあるんですが、何だか画一的な名刺みたいで、想像をくすぐる何かに欠けていました。

まあ、看板なんかより、店の入り口に座っているきれいなお姉さんを鑑賞しましょう、ということかな?

ちなみに、ここのお姉さんとはまず恋愛をしなければ、その続きはないんだそうです。
近くにある、パチンコ屋のようなノリと外観で知られるスーパーも印象的で、こちらは写真も大丈夫だろうということでパチリ。


(相棒が撮影)

その日は、規模的に中国の中関村のIT市場を彷彿とさせる、有名な梅田の巨大「ヨドバシカメラ」を半日近くかけてめぐったり、大阪在住の友人とゆっくりおしゃべりしたり、十年以上ぶりに会う友も含む、大学時代の親友仲間で集ったりすることができ、ほんとうに充実した一日でした。

学生時代の大阪は、おおむね単に映画を観に行くだけの街でした。でも今回、大阪では夜、公園の周辺で踊っている人たちがいるとか、長い髪を布団がわりにして寝ているおばあさんがいる、という情報も入手。やっぱり奥は深い!ということで、機会があれば、もうちょっといろいろ探索してみたいです。

さて、そんなこんなで翌日はふたたび鑑真号へ!

実はこの船旅の第一夜にも、自分は心の底からサプライズ、でも他の人には恐らくどうでもいい出来事があったのですが、無意味に「売関子(もったいぶる)」させていただき、それはまたこの次に。