北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

一週間ぶりにこんにちは

ここずっとネットの調子がおかしく、メールボックスも検索サイトもうまく使えないことが増えていました。2、3日前に至っては、ネットにつなぐこと自体が難しくなり、どうなる事かと思いましたが、
なぜか昨日からだいぶ調子がようなり、やっとまた投稿が可能に。

おおもとの理由は明らかですが、末端の部分が分からないのが不気味。同じフリーメールでも、まったく影響を受けなかったという人がいるので、余計不気味です。

以下は、この一週間のミクシィでのつぶやきです。
2012-11-02
竹田信平「α崩壊」
またネット規制により、はてなダイアリーから閉め出されています。 こんな記事を書いてみました。 http://artscape.jp/focus/10058599_1640.html この時期に、日本人の男性作家が、戦争と関わりのあるテーマを扱ったプロジェクトを北京で成功させたことに脱帽!です。

2012-11-08
ティム・ハンター監督「コントロール」
CCTV6の夜の映画枠は、時々ドキリとするタイミング&セレクトの映画を流す。この肝心な日にティム・ハンター監督の『コントロール』(中国語タイトル「火線重生」)を放映するとは……死刑制度に強い疑問を投げかけた本作には、「人は生い立ちが災いして犯罪に走ってしまうことが多い。だが誰にも良心を取り戻す力はある」との深いメッセージが。

これ、某政治家への法的制裁に関するあまりにも露骨なメッセージを感じて、びっくり。

確かに、近代中国の激動の歴史を考えると、どこに常識、良識をおくか、何を理想の社会とするか、その中国での揺れの幅が日本や西欧諸国の比ではないことは容易に想像できます。

政治闘争の結果の勢力関係がやはり鍵でしょうが、結局のところ、民衆を説得する最低ラインは、私利私欲のために人を傷つけない、なのかもしれません。
そういえば、今日たまたまテレビをつけたら、飼いならされたチンパンジーに大好きなりんごやバナナを我慢させる国産番組をやっていました。

物質的に豊かになれれば幸せというわけではない、本当に豊かで健康な生活のためには、時に欲求を抑えることも必要。この考え方において、この国の保守的な人と、世界のある種の趨勢はリンクしていて面白い。

実はやっとネットが便利になったにも関わらず、明日から雲南に出張旅行。今度は自分からネットが不便な情況に飛び込むわけですが、地方に行かないと見えないこともあるでしょう。

たとえば、現在貴州に行っている夫は、北京に戻る切符を予約しようとしたところ、北京戸籍の人以外はべつに「登録」をしなくてはならなかったそう。やはり政府にとって危ない人が北京に行くことを極端に恐れているのでしょうね。

それにしても、一週間の出張なのに、行きも帰りも列車内で2晩、足掛け3日です。
やっぱり中国は広い!