北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

ネットでパジャマ事件その3

電話やショートメッセージの着信音などは、慣れれば「ああまたね」という感じで大したことはないが、やはり「何が何でも言うことを聞け」的な態度は気に食わない。

そこで、商品評価のコメントを敢えてこう書き直すことにした。

「売っているのは綿100%ではない偽物。評価を「下」にしないだけでも親切なのに、売り手は好評価にしろと迫ってきた。売り手の態度はとてもひどい。」

ワン切りやショートメッセージでの嫌がらせについて書かなかったのは、やはり確たる証拠がないから。こちらが「悪質クレーマー」扱いになっては困る。実際、タオバオには悪質クレーマーを処理する窓口もあるらしい。

何かの助けになればと、一応タオバオのクレーム窓口の方にもクレームを送ることにした。
クレーム窓口は、予想以上に合理的だった。
まず苦情の内容を文字で説明し、証拠写真を添付して送付する。それが受理されると、タオバオが売り手と連絡をとり、売り手に言い分と罪がない証拠を提出させ、最後に処理をする。

やはり証拠がいるんだ……。私たちは嫌がらせで来た着信記録とメッセージの画面を写真に撮って送った。とても正式な証拠にはならないが、ダメもとだ。被害に遭った後、親切な友人に教わったところでは、こういうタイプの嫌がらせはネットショップではよくあることらしい。タオバオ側も察して、社内の統計ぐらいには入れてくれるだろう……(次回に続く)