北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

脱力のバレンタイン

今日は雑誌翻訳の締め切り。あと3000字弱。まだ当分眠れない。
最近、知らぬ間に鍵盤の上に突っ伏して寝ていることがあり、起きると鼻が痛い。
これ以上鼻が低くなったらどうするんだ!!冷や汗たらり。


クリスマスやバレンタインデーが来ても、ぜんぜん盛り上がらず、盛り上げるそぶりすら見せない、北京生まれ、ポスト'60の相棒。


バレンタインデーなんて、いまだに「何それ?」って感じなので、いっそのこと、ホワイトデーと合わせて、おいしいものを交換する日にしようと画策。
だが、ぜんぜん乗ってこない。ピンとこないらしい。


そんなわけで、私も投げやり。
ハート形のミニ缶の中に、チョコと折り紙で作ったカメラ&コオロギを入れて、プレゼントに。
名付けて、「阿全大好きなものセット」。


小学校一年生かい?って感じですが。
コオロギ、ソラマメ大だけど、ちゃんと立派なひげ付き。


でも、相棒は、缶から取り出すやいなや、上からぶちゅっと押して。
「こりゃ、ゴキブリだな」。


夢見たあたしがバカだった。
もう二度と祝わんぞ、バレンタイン!