北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

佐渡多真子さんの写真展「你去哪儿?」

昨日、やっとTAMで開かれている写真家佐渡多真子さんの個展を拝見する機会に恵まれました。

ロバの表情の豊かさもすばらしかったですが、ウイグルの風を感じる臨場感に、つい1994年のウイグルでの一人旅を思い出しました。当時私は、ロバ車に揺られながら、御者の少年と二人で交河故城に行ったのでした。ロバがあまり言うことをきかないので、少年が必死で御していたのを思い出します。

写真が撮られたのは10年ほど前ですが、今は舞台となったカシュガルなどの風景はだいぶ変わってしまっているだろう、とのこと。20年前と比べたなら、なおさらでしょう。改めて、「撮る」という行為の意義と力に思いをはせました。ただの「記録」以上に、「物語る」という働きも含めて、です。

会場では幸い、佐渡さん(右)とキュレーターの石垣さん(左)にお会いすることができました。北京にいらっしゃる方でまだご覧でない方はぜひ!

場所は,建外SOHO西区15号楼の一階にあるTAM。前にメリーゴーラウンドがあるのが目印で、
3月1日から22日までやっているそうです。