北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

『北京を知るための52章』刊行

北京についてさまざまな角度から紹介したアンソロジー、『北京を知るための52章』がこのたび、明石書店より刊行されました。
私も執筆陣の一人として、消えゆく北京の市場や、北京の水脈について書かせていただきました。
ご興味があれば手にとっていただければ幸いです。

読売新聞国際版の記事で拙著を紹介

長らく、記事の更新がないままで申し訳ありません。
先月末、読売新聞の国際版に拙著、『老北京の胡同』をめぐる記事が掲載されました。

初めて胡同に住んだ頃のことは、今でもよく覚えています。
現在、胡同そのものが何本も消失するようなケースは減っていますが、
胡同の環境が今、ふたたび激変しているのは確かなので、
(詳しくはこの記事を参照)
ちょうど転換期の記事ということになり、ある意味、タイムリーかもしれません。

夏の終わりのバイカル湖

8月末にオリホン島から相棒と見たバイカル湖と

9月頭にイルクーツクの友人の招待で、リストビャンカ近くで見たバイカル

バイカル、惚れました。

光や風や大地と呼応しあいながら、少しずつ、
または、瞬く間に色を変えていく

神秘的で深く、色調豊かな青が、
ブリヤートの色とりどりのおまじないの布や、
次元の境を行き交うようなシャーマンの祭礼の音を包み込む

まるで湖面が引力をはらんでいるかのように、
かもめたちが驚くほど低く飛び交う

太古の昔から続く風景、でも
地質学的にはまだ若い湖であるため、
今でも毎年、湖面の広さは変わっているのだとか

いたっておおらかで静かなのに、まだ地球の生きた一部として
大きな未知数をはらんでいるらしい

五大湖や琵琶湖から、浜名湖や什刹海まで、これまで大小さまざまな湖に寄り添いながら暮らしてきたけれど、

タイガにくるまれたこのバイカルの魅力には、
やはり圧倒された

自然がいかにも自然らしい、
気まぐれさや荒々しさをむき出しにし、
悠然と広がっている。

イルクーツクはもう秋。
木の葉の色の変わり方が早く、
移り変わる時のはかなさに、メランコリーになる

今のバイカルもきっと素敵だろう

ふたたび鴨チャンネルについて

鴨チャンネルで先日放映された、北京在住者によるトークがアーカイブされました。
https://www.houdoukyoku.jp/archives/0014

ライター、編集者の原口純子さん、ライターの斎藤淳子さんと、北京で暮らす中で気付いたことについて語っています。

現地で暮らす者の皮膚感覚を感じ取っていただければ幸いです。

鴨チャンネルに出演

鴨下アナウンサーの中国への幅広い視野が反映された名番組、
ホウドウキョク「鴨チャンネル」
https://www.houdoukyoku.jp/
のインタビューの最終回に、
中国通の大先輩お二人とともに出演させていただきました。
日本と中国の関係に関するあれこれについて、対談形式で語っています。

今日土曜のLIVE放送と最初の再放送は終わってしまったのですが、
まだ3回ほど再放送されるそうです。

9月10日日曜19〜20時、同23〜24時
9月15日金曜18〜19時
(いずれも日本時間)

また、来週にはアーカイブ化されるのだとか。

正直なところ、上手に意見がまとめられたとはいえないのですが、
日中関係について生活者の視点から話す機会は、
公の場では実はそう多くないので、貴重な機会をいただけてよかったです。