北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

ご近所のあたたかさ

やっとのことでビザを入手して帰国!
の翌日が何と大地震。
実家に被害はなく、滞在中の苦労も被災地区の方々のそれを思えば無いに等しいものですが、やはり冷や汗しきりでした。

なぜなら、帰国は成田インで、しかも本来は大地震当日の飛行機で帰るつもりだったのを、直前に前日のフライトに替えてもらった、という経緯があるからです。チケットを予約した旅行会社からは「変更は無理」と言われたのですが、直接航空会社と掛け合って、むりに替えてもらいました。

お陰で翌日の妹の結婚式に間に合うことはできたのですが、もしフライトを替えていなかったら、まず無理だったでしょう。実際、千葉在住のいとことおじさんは妹の結婚式に参加できませんでした。

幼い頃、伊豆で地震とともに暮らしたせいか、地震がらみではちょっぴり虫の知らせがくる私です。他の知らせには鈍いのに・・・・

そして、北京に戻った後は、近所のおじいさんおばあさんから質問攻め。Eメールも携帯メールも使えず、私の出身地の地理的位置も知らないのですから「近所のあの子は日本に帰ってるみたいだけどだいじょうぶかね・・・」とそれなりに心配してくれた模様。

お陰さまで心温かい人々に囲まれ、私もまだまだ北京で頑張れそうです。

被災地の方々の苦労を前に、体力的にも経済的にもたいしたことはできない私ですが、今回の地震+津波がきっかけで、いろいろ考えたことがありました。
それについては、また次回に書きます。