北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

横並びの風景

実際問題の処理が全般的に苦手な私は、
役所関係の手続きも苦手。
で、今日も一日、書類やウェブサイトとにらめっこ。
世の中はなんて複雑に出来ているんだ、と嘆く。

今回出した本もそうだけれど、
私はどうも、既成のジャンルや秩序に入り込むのが苦手らしく、

大学時代の恩師も、学生時代の私を
「型にはめようとしても、ニョロニョロどっかから出てきてしまう」
と形容していた。

生まれた時すでに、仮死産で
数千人に一人という先天性の奇形があったらしいので、
これはもう、生まれつきなんだと自分に言い訳する。

今はそれに、一年の大半を海外で過ごしているとか、国際結婚してるとか、フリーランスであるとか、
さらに分類を難しくする要素がくっつく。

が、いくら言い訳しても、宇宙人にでもならないかぎり、
役所の書類からは逃れられない。

やっぱり、世の中は横並びできてこそ、生きやすい。

そんなわけで、今日は北京で今年見かけた
「横並びの風景」をば。


だってやっぱり、
「横並び」は大事な処世術。

たとえ多少、窮屈そうでも


たとえ多少、競争があっても


時には、ハーモニーだって生み出せる

でもなぜか、どうしてもアップできない、
つまり「並べられない」一枚が。


やっぱり、みんながみんな、
好きで並んでいるわけじゃないよね?