北京・胡同逍遥

北京、胡同で暮らした十数年間の雑記 by 多田麻美/ Asami Tada

ハバロフスク滞在中

ネット環境が不安定だったので、長らく音沙汰なしですみません。 ここ十日余り、ハバロフスクに滞在中。足に無理はかけられないし、仕事もあるので、あれこれ欲張らず、新しいことは一日一つ。 今日は宿の前を走るバスで終点まで行ってみた。 そのバスがけっ…

さぼりがちの掲載記事のご報告ですが、現在店頭にあると思われるNHKラジオ『まいにち中国語』の7月号の巻末エッセイで、西逓と並ぶ世界遺産の村、宏村について書きました。(すみません。試し読みでは相棒の撮った口絵しか見られません) https://www.nhk-bo…

白タクドライバーの温情

ここ一週間ほど、山西省に取材旅行に行っていた。 山西省を訪れるのは9年ぶりで、いろいろと変化も感じたけれど、 変わっていないな、と思ったのは、 誠意をもって堅実に仕事をしている人に出会う確率の高さだ。特に印象的だったのは、最終日の一幕。 ある遺…

鑑真号、奈良、桜、古寺、旅したお坊さん

ここ数日、旅をしていました。 まず鑑真号で神戸港へ。 阿倍野ハルカス27階の社員食堂(本当は部外者禁制)で旧友とランチを楽しんだ後、 奈良へ。 この像、結構好き。 宿でチェックインした後、奈良公園へ。この日は二月堂で日没を眺めて終わり。 まったり…

ラジオ中国語テキストで古鎮シリーズがスタート

昨晩、ひょんなご縁から、 普段はめったに接することのない、日本の大学2年生の方たちと 食事の席を共にする機会に恵まれ、 感慨深いものがあった。なぜなら、私が最初に北京に来たのも大学2年生の夏、 気ままなバックパッカーとしてだったからだ。あの頃は…

蔡明亮の『郊游(ピクニック)』と監獄アート、そして唐山の磁器市場

毎度ながら、最近書いた記事についてです。まず、インサイトチャイナの電子雑誌(有料)の映画コラムでは、 台湾の巨匠、蔡明亮の最後の劇場映画とされる『郊游(邦題:ピクニック)』を紹介しました。 http://www.insightchina.jp/newscns/emag/intro/32/ …

メリーさんのクリスマスひつじ

サンタになったダックは見つからなかったけれど、 昨晩、ちょっぴり気の抜けた三里屯周辺を歩いたら、 メリーさんのクリスマスひつじがたくさんいた。 来年はひつじ年だから、新年の飾り兼用ということだろう。 コマーシャルすぎるクリスマスの祝い方は、議…

梁碩の新作と遼寧の家畜市場と『薄氷の殺人』

そうだ、今日はクリスマスイブだった、と昼になって気づいた。 感覚的にまだ1週間はあると思っていた私。なんでみんな「クリスマス、クリスマス」って騒いでいるんだろう、と思っていたんだが、ほんとうにクリスマスだったんだ。 実はまだ、締め切りに追われ…

中途半端な二等座席とバンザイ青年

先日、中国で上海ー北京間の夜行の二等座席に乗った。 「二等座席」なんて趣味の悪い言い方だが、かつて椅子の硬さが特徴だった「硬座」が以前ほど硬くなくなってしまい、 反対に「軟座」(いわばかつての一等座席)の役割は和諧号などの超特急列車にとって…

やっとこさ帰巣

さて、いよいよ旅も終りに。移動は焦らず、がモットー(宿命?)なので大連、北京間の列車は全行程12時間のゆっくり型。こんどは寝台がとれたので「ラッキー!」と喜んだはいいものの とれたのは「上舗」。つまり松葉づえ組にはつらい三段ベットの上段。ネッ…

青い鳥ならぬ青い魚in大連

今回の旅はハルビンを離れた途端、全般的に食事運がおもわしくない。 おとといも一日一食だったけれど、きのうもまた昼ご飯を抜いたままで大連に到着。 深夜に食べた餃子がそこそこおいしかったのが大きな救い。 めったに飲まないファンタが、五臓六腑にしみ…

遼寧省に到着

またまたこりずに強行軍。 夕方、チチハル駅を出発。 チチハルについてはまだ少し書きたいことがあるが、今度また改めて。列車の硬座(二等座席)で一晩眠れぬ夜を明かし、早朝の4時すぎに遼寧省の溝幇子に到着。さらに列車とタクシーを乗り継ぎ、目的の取材…

東北旅行、続行中。

ネットが不便な環境にいるので、ここ数日、Gメールが見られません。ご迷惑おかけしている方がいらっしゃったら、たいへん申し訳ありません。遅くとも9月4日までにはふたたび見られるもようです。ハルビンを巡った後、現在はチチハルに滞在中。 ハルビン訪問…

リス・ゴジラ出現

一時帰国を終え、北京に戻りました。今回は東京での滞在が短めだったため、いつもながらとはいえ、会いたくても会えなかった方が何人もいて残念でした。 またいつかぜひお会いしたいです。 北京行きの便に乗ろうとした時、空港でビザ(代わりの居留許可)の…

北京を旅する二冊

空想上の旅にせよ、実際に歩く旅にせよ、 良質な旅の本には、二種類あると思う。まずは、①旅先で出会った人や風景への見方や接し方、対象との距離感などが独特かつ生き生きとしていて、「新たな旅の味わい方」を教えてくれる本。次に、②具体的な一つ一つの場…

電動車天国

最近見つけた電動自動車ベスト3。 北京ではよく個性的な改造電動バイクが走っているが、オレンジと赤のものはその中でもさすがと思った二つ。三輪と四輪だからすでにバイクじゃないけれど……。黄色い車はおととい行った河北省の某都市で乗ったもの。観光地の…

仙台も謎がいっぱい

今さらで申し訳ないが、昨年の旅の続き。仙台の胡同、じゃなくて横丁も面白かった、ということでしつこく仙台の話題。横丁に行く前に、まずは仙台の歴史に敬意を表すべく、仙台城跡へ。 建物はすべて失われているけれども、城壁はまだ残っている。 近くで見…

注意深さがあだに

現在、仕事で東京滞在中。 東京はまだまだ分からないことばかり。渋谷では、犬を連れた欧米人のおじさんが、迷っていた私たちの道案内をしてくれた。ところで、今回も宿は南千住。中国に長く住んだ者が帰国中、気をつけなければならないこと。 それは信号無…